熊川哲也について About
Tetsuya Kumakawa

熊川 哲也

K-BALLET TOKYO 芸術監督

北海道生まれ。1987年、英国ロイヤル・バレエ学校に留学。89年、ローザンヌ国際バレエコンクールで日本人初の金賞を受賞。同年、英国ロイヤル・バレエ団に東洋人として初めて入団。91年には同団史上最年少でソリストに、93年にプリンシパルに昇格。主要なレパートリーで数々の名演を残し、名実共に世界的ダンサーとしての評価を確立する。98年、英国ロイヤル・バレエ団を退団。翌99年、K-BALLET COMPANYを設立。以来、芸術監督/プリンシパルダンサーとして団を率いるほか、演出・振付家としても才を発揮し、全幕古典作品の演出・再振付や、台本から手がけた完全オリジナル全幕作品『クレオパトラ』や『蝶々夫人』『カルミナ・ブラーナ』などの新作を数多く上演している。また、劇場音楽を専門とするシアター オーケストラ トウキョウの設立、後進の育成機関として2003年にK-BALLET SCHOOLを創設するなど、総合芸術としてのバレエを多角的にサポートする組織を運営。2012年1月、Bunkamuraオーチャードホール芸術監督に就任。2013年、紫綬褒章受章。
2023年2月、東京観光大使就任。7月、バレエ芸術文化の振興を目的とした一般財団法人熊川財団を創立。

1980

1972

3月5日、旭川に生まれる。

1982

10歳でバレエを始める。

1987

全国舞踊コンクール入賞。
ハンス・マイスターの勧めにより、英国ロイヤル・バレエ学校 アッパークラスに留学。

1988

ワガノワ・バレエ学校創立250年祭に英国代表として出演、日本人で初めてマリインスキー劇場で踊る。
英国ロイヤル・バレエ学校よりスカラーシップを受ける。

1989

第17回ローザンヌ国際バレエコンクールで日本人初の金賞ゴールド・メダル受賞、世界中から脚光を浴びる。
高円宮賞受賞
ヨーロピアン・ヤングダンサーズ・オブ・ザ・イヤー・コンクール(パリ)に英国代表として出場、金賞受賞。
北海道知事より「栄誉を称えて」を受賞。

英国ロイヤル・バレエ団に東洋人として初めて入団。
英国ロイヤル・バレエ団史上最年少(17歳)でソリストに昇格。
マカロワ版「ラ・バヤデール」ブロンズ・アイドルを踊る。
ケネス・マクミラン振付「パコダの王子」で道化を初演。

1990

1991

ケネス・マクミラン振付「ダンセズ・コンチェルタンテス」で初主演。
第4回グローバル賞受賞。
ファースト・ソリストに昇格。

1992

英国ロイヤル・バレエ団のワシントン、ニューヨーク、日本公演に参加。
ローザンヌ国際バレエコンクール20周年ガラで「ドン・キホーテ」のパ・ド・ドゥを踊る。
アシュトン振付「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」で全幕デビュー。
怪我をしたダンサーの代役でわずか4日で振りを覚え、マカロワ版「ラ・バヤデール」のソロルを踊る。

1993

プリンシパルに昇格。
バリシニコフ版「ドン・キホーテ」で主役バジルを踊り、各方面で絶賛される。
英国チャールズ皇太子主催「チャイコフスキー没後100年記念ガラ・コンサート」に出演。

1995

初演キャストとして、トワイラ・サープ振付「ミスター・ワイルドリー・ワーズ」マスター・ブリング・ザ・バックを踊る。

1996

ローザンヌ国際バレエコンクール審査員を務める。

自身による初のプロデュース公演「Made in LONDON」を日本にて開催。各地即日完売(12,000名動員)。

1997

CM「ネスレ ネスカフェ ゴールドブレンド」出演。
「Made in LONDON '97」プロデュース、出演。全国6公演、即日完売(13,500名動員)。
ボリショイ・バレエ「ジゼル」アルブレヒト役でゲスト出演。
新国立劇場開場記念公演「眠れる森の美女」にデジレ王子役でゲスト出演。

1998

ダンス・ショウ「Yellow Angel」全国8公演、即日完売(15,000名動員)。
「Made in LONDON '98」プロデュース、出演。全国7公演、即日完売(17,000名動員)。
「Dream CreationⅡ」でマイヤ・プリセツカヤと共演。
映画『F』出演。

英国ロイヤル・バレエ団を退団

1999

K-BALLET COMPANYを創立。
旗揚げ公演「IndependenDANCE JAPAN TOUR 99 SPRING」を開催。
以降、毎年2回の全国ツアー定期開催が始まる。

イタリア・スポレート・フェスティバルに招かれ「ドン・キホーテ」のグラン・パ・ド・ドゥ他を踊る。
Bunkamuraオーチャードホール10周年ガラに出演し、ローラン・プティ振付「ボレロ」を世界初演。

2000

2000

Kバレエ カンパニー 2000 全国ツアー開催。
プティ振付「カルメン」カンパニー初演。
ディルク・プロッセ指揮「スーパー・ワールド・オーケストラ」にゲスト出演、プティ振付「ボレロ」を踊る。
ロンドンにて、イングリッシュ・ナショナル・バレエ50周年公演「くるみ割り人形」に王子役でゲスト出演。

2001

イングリッシュ・ナショナル・バレエ団「白鳥の湖」にジークフリード王子役で客演。
第27回橘秋子賞特別賞受賞。
英国ロイヤル・バレエ団に招かれ、「サー・アンソニーダウエル退任記念ガラ」に出演。
イタリア・スポレート・フェスティバルに招かれ「海賊」のパ・ド・ドゥを踊る。
ロリン・マゼール指揮「スーパー・ワールド・オーケストラ2001」にゲスト出演、 「ドン・キホーテ」のグラン・パ・ド・ドゥを踊る。
イタリア・ナポリ・サン・カルロ歌劇場に招かれ、アシュトン振付「ラプソディ」を踊る。

自身の演出・再振付の「ジゼル」を発表。

2002

Kバレエ カンパニーの本拠地として東京都文京区にスタジオを構える。
「ザ・コンフェッション」を上演。
チューリヒ・バレエ「ロミオとジュリエット」にロミオ役でゲスト出演。
プティ振付「若者と死」カンパニー初演、熊川振付「ウォルフガング」世界初演。
自身の演出・再振付の「眠れる森の美女」を発表。

2003

英国ロイヤル・バレエ団「ルドルフ・ヌレエフ・トリビュート」にゲスト出演、
「海賊」のヴァリエーション、「ライモンダ」第3幕を踊る。

自身の演出・再振付の「白鳥の湖」を発表。
「MADE IN LONDON」にて、熊川振付「Passing Voice」世界初演。
サー・アンソニー・ダウエルが名誉総裁に就任。
K-BALLET SCHOOLを開校。

第34回舞踊批評家協会賞
第3回朝日舞台芸術賞を受賞(2003年春の全国ツアー「白鳥の湖」の演出/振付/出演に対して)

2004

自身の演出・再振付の「コッペリア」を発表。
Kバレエ カンパニーが日本のバレエ団として初めてニューヨークのリンカーンセンター・フェスティバル2004「アシュトン記念公演」に 招かれる。メトロポリタン歌劇場でフレデリック・アシュトン振付「ラプソディ」を披露し高い評価を受ける。
自身の演出・再振付の「ドン・キホーテ」を発表。
自身の振付の「ソリチュード」「ミラージュ」をカンパニー初演。

2005

バレエを中心とした“劇場”を主な活動の場とするシアター オーケストラトーキョー創立。
第55回芸術選奨 文部科学大臣賞(舞踊部門)を受賞
大人のためのバレエスタジオとして「BALLET GATE」を設立。
「Summer Triple Bill 2005」にてバランシン振付「放蕩息子」日本初演。
自身の演出・再振付の「くるみ割り人形」を発表。

2006

第5回朝日舞台芸術賞受賞(2005年の「ドン・キホーテ」「くるみ割り人形」の舞台成果に対して)。
中国・上海大劇院に招かれ「ドン・キホーテ」上演。
マクミラン振付「三人姉妹」/アシュトン振付「二羽の鳩」カンパニー初演。

2007

自身の演出・再振付の「海賊」を発表。
全国ツアー札幌公演中に右膝前十字靭帯を損傷。

2008

赤坂ACTシアタープレミアムオープニングとして、自身の演出・振付の「ベートーヴェン 第九」を発表。
「海賊」公演ゲネプロ中に、右膝半月板を損傷。

2009

アシュトン振付「™バレエ ピーターラビットと仲間たち」日本初演。
バランシン振付「放蕩息子」公演で怪我から復帰。
Kバレエ カンパニー10周年記念作品として自身の演出・振付の「ロミオとジュリエット」を発表。
赤坂ACTシアターにて「くるみ割り人形」(赤坂Sacasバージョン)の定期開催が始まる。

2010

2010

新鋭振付家の新作による作品として「New Pieces」を上演。
スチュアート・キャシディが副芸術監督に就任。

2011

アシュトン振付「真夏の夜の夢」カンパニー初演

2012

Bunkamuraオーチャードホールの初代芸術監督に就任。
就任記念作品として自身の演出・振付の「シンデレラ」を発表。

2013

ローザンヌ国際バレエコンクール審査員を務める。
紫綬褒章受賞。

バレエスクール設立10周年を記念し、次世代のジュニア・カンパニーとして「Kバレエ ユース」を設立。
自身の振付の「シンプル・シンフォニー」をカンパニー初演。

2014

自身の演出・再振付の「ラ・バヤデール」を発表。

Kバレエ カンパニーがローザンヌ国際バレエコンクールのパートナーカンパニーに。
「Bunkamuraオーチャードホール25周年ガラ」の総合監修を務め、プティ振付「アルルの女」を踊る。
自身が台本・演出・振付を手掛けた「カルメン」を発表。天皇皇后両陛下の行幸啓を賜る。

2015

第24回モンブラン国際文化賞受賞

2017

自身が台本・演出・振付を手掛けた「クレオパトラ」を発表。

2018

「クレオパトラ」の振付・演出に至る長年の功績に対し第59回毎日芸術賞特別賞を受賞
自身が台本・演出・振付を手掛けた「死霊の恋」を発表。

2019

Bunkamura30周年を記念し、自身が台本・演出・振付を手掛けた「カルミナ・ブラーナ」を発表。
自身が台本・演出・振付を手掛けた「蝶々夫人」を発表。

2020

2021

コロナ禍における配信特別企画として「カルミナ・ブラーナ2021 特別配信版」を世界配信。

2022

株式会社TBSホールディングスと資本業務提携契約を締結

自身が台本・演出・振付を手掛けた「クラリモンド〜死霊の恋〜」全編を発表。

2023

第50回ローザンヌ国際バレエコンクール審査員を務める。
東京観光大使就任。
K-BALLET SCHOOL20周年を迎える。
プロ育成を目的としたK-BALLET ACADEMYを創立。

K-BALLET COMPANY、K-BALLET TOKYOへの名称変更を発表。
一般財団法人 熊川財団設立。

著書

  • 『完璧という領域』(2019年、講談社)

関連書籍

  • 『プリンシパルへの道 - 熊川哲也の青春』(1997年、新書館)
  • 『クリスタリン』(1997年、筑摩書房、写真集)
  • 『ONE DAY』(1998年、角川書店、写真集)
  • 『Made in LONDON』(1998年、文藝春秋)
  • 『ドメイン』(2000年、集英社)
  • 『バレエが選んだ男』(2003年、新書館、写真集)
  • 『KUMAKAWA 1999〜2009 K-BALLET COMPANY 熊川哲也&K-BALLET10周年記念写真集』(2009年、TBS)

DVD

  • K-BALLET COMPANY 「ジゼル」(2000年)
  • K-BALLET COMPANY 「カルメン(ローラン・プティ)」(2001年)
  • Tetsuya Kumakawa “Being a Dancer”(2001年)
  • K-BALLET COMPANY 「白鳥の湖」(2003年)
  • K-BALLET COMPANY「コッペリア」(2004年)
  • K-BALLET COMPANY 「ドン・キホーテ」(2005年)
  • K-BALLET COMPANY 「ラプソディ」(2005年)
  • K-BALLET COMPANY 「くるみ割り人形」(2006年)
  • 熊川哲也「若者と死」(2007年)
  • Tetsuya Kumakawa “Dancer”(2008年)
  • K-BALLET COMPANY「ロミオとジュリエット」(2010年)
  • K-BALLET COMPANY「海賊」(2010年)
  • 情熱大陸×熊川哲也 プレミアム・エディション(2011年)
  • THE BEST OF KUMAKAWA(2012年)
  • K-BALLET COMPANY「シンデレラ」(2012年)
  • K-BALLET COMPANY「カルメン」(2014年)

CD

  • 「レベランス」シリーズ
  • 熊川哲也バレエ名曲セレクション
  • 熊川哲也の「くるみ割り人形」